ふくふくバスツアー(郡山駅発着大熊町コース)レポート
2024年11月30日(土)に、「福」島の「福」祉の魅力に触れていただくための、福祉のお仕事発見バスツアー(以下、「ふくふくバスツアー」)を開催しました。
福祉のお仕事を探されている方はもちろん、移住に重きを置いてツアーに参加された方など様々な方にご参加いただいたツアーのレポートをお届けします。
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■大熊町内周遊
参加者は午前9時に郡山駅に集合し、大熊町に向けて出発しました。
国道288号を1時間半ほどかけ大熊町に到着した後は、一般社団法人おおくままちづくり公社で移住支援事業を担当する岩船さんに大熊町町内を案内いただきました。
JR常磐線の大野駅周辺は、西口にできる交流エリアの建設に合わせて現在、工事が進められています。
駅構内から、完成間近のCREVA(クレバ)おおくま(産業交流施設)やクマSUN(サン)テラス(駅西商業施設)を眺めながら大熊町の復興について説明を受けました。
将来的には県立大野病院の敷地で後継医療機関の開院も予定されており、大熊町では大野駅を中心に活気ある街づくりに取り組んでいます。
町内周遊の後半では、昨年開校したばかりの「学び舎ゆめの森(以下:ゆめの森)」を見学させていただきました。
認定こども園と義務教育学校、預かり保育、学童保育が一体になったゆめの森は、図書ひろばを中心に教室や施設が放射状に広がっており様々な年齢のこどもたちが交流しながら成長できるようになっています。
校舎内はとても開放的でこどもの個性や興味関心に合わせて学べるようになっており、大熊町で暮らす方が安心して子育てできるよう整備が進められていることを実感しました。
昼食後は、引き続き岩船さんから大熊町の移住支援制度や住宅事情について説明いただきました。
生活を送るうえで大切な、買い物事情から住宅の空き状況や家賃相場まで具体的な説明をいただき、参加者の皆さんも大変参考になったようでした。
■大熊町認知症高齢者グループおおくまもみの木苑
ふくふくバスツアーの後半には、社会福祉法人おおくま福寿会 大熊町認知症高齢者グループおおくまもみの木苑(以下:おおくまもみの木苑)を見学させていただきました。
まずは、石田理事長より震災当時(注1)の状況やおおくまもみの木苑が開設されるまでの歴史や、現在のおおくまもみの木苑が置かれた現状をお話しいただきました。
(注1:震災当時は、特別養護老人ホームサンライトおおくまを運営)
近隣に大きな病院がないため帰還したい高齢者の方が戻ってこれない、職員が少なく定員の半数の利用者しか受入ができないなどの課題がありつつも「苦しくても、大熊町に戻ってきたい方の受け皿として施設を守っていきたい」という言葉が印象的でした。
また、施設見学の際は、入所されている利用者さんにも温かく出迎えていただき、利用者さんが楽しく過ごされていることが感じられました。実際の働き方や職員さんの構成などを、おおくまもみの木苑の北郷所長とケアマネジャーの箱崎さんに説明いただきました。
帰路では、生活圏にもなっている隣の富岡町を経由し、郡山駅には午後6時30分に到着しました。
たびたび報じられる大熊町ですが、実際の大熊町を見たり聞いたりしたことで参加された方からは、とても有意義なツアーになったとの感想をいただきました。
参加いただきました皆様、ご協力いただきました関係各所の皆様、大変ありがとうございました。
本会では、これからも福島県相双地域等や福祉施設を知っていただくための情報を発信していきます。
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