ふくふくバスツアー(東京駅発着いわきコース)レポート

 2024年8月4日(日)に、「福」島の「福」祉の魅力に触れていただくための、福祉のお仕事発見バスツアー(以下、「ふくふくバスツアー」)を開催しました。
 福祉のお仕事を探されている方はもちろん、移住に重きを置いてツアーに参加された方など様々な方にご参加いただいたツアーのレポートをお届けします。

🔳当日のスケジュールはこちら

■特別養護老人ホームオンフール双葉

 初めに、いわき市にある社会福祉法人博文会 特別養護老人ホームオンフール双葉(以下、「オンフール双葉」)に訪問させていただきました。
 「オンフール双葉」は、元々は双葉郡浪江町で特別養護老人ホームを営んでいましたが、東日本大震災と原発事故の影響で町内全域に避難指示が出され、休止を余儀なくされました。
 平成28年4月に、災害復旧施設としていわき市内に新たな「オンフール双葉」が開所され、震災当時双葉郡に居住していた方を中心に、介護が必要な高齢者の支援を行っています。

 まずは施設内を案内いただき、その後施設の概要説明をいただきました。
 利用者さんの居住スペースは、東西に全面ガラス張りの廊下が配置されています。見学時は、周囲の田園が青々としていてとてもすがすがしい様子でした。
 利用者の中には、『今日は廊下を2周する』などと決めて、散歩を日課にしている方もいらっしゃるとのことでした。

 概要説明では、施設の理念や歴史の他、利用者さんやその家族に喜んでいただくための様々な取組みをしており、令和5年度から『家族と誕生日を祝いたい』『お墓参りに行きたい』といった利用者さんやその家族の願いをかなえるために、職員がどのようなサポートができるかを検討し、実行する「想いを叶えるプロジェクト」のお話などもしていただきました。
 最後は、施設内で実際に使用している用具を実習を交えて説明いただき、このような用具を使用することで介護員の負担軽減はもとより、利用者さんにも負担をかけずに車いすへの乗り降りができることを教えていただきました。

■カフェ『晴レル家』・指定障害者支援施設 野の花ホーム

 お昼から午後にかけては、社会福祉法人いわき福音協会 福祉サービス事業所つばさ(以下、「つばさ」)のカフェ『晴レル家』(以下、「晴レル家」)で昼食をとり、同じ敷地内にある指定障害者支援施設 野の花ホーム(以下、「野の花ホーム」)を見学させていただきました。
 いわき福音協会は昭和25年に設立後、いわき市の障がい者福祉をけん引してきた歴史ある法人です。現在もいわき市内に子どもの施設を含め多数の施設・事業所を運営し、いわき市の福祉を支えています。

 「晴レル家」は、就労継続支援B型という、障がいを持つ方が就労の一歩を踏み出すことを支援する事業所である「つばさ」が運営しています。
 カフェ内では障がいを持った方も働いています。メニューに使われているピーマンやナスなどの野菜も、「つばさ」が管理する畑で利用者の皆さんが栽培されたものです。
 隣接する直売所では、野菜や雑貨なども売られており、どちらも一般の方も利用できます。

 昼食後は、同法人内の「野の花ホーム」に徒歩で移動しました。「野の花ホーム」では、常時支援が必要な方が暮らしており、高齢者の施設と同じように職員が介護や支援を行っています。
 施設概要の動画で説明をいただいた後、施設内を見学させていただきました。男性棟と女性棟に分かれており、女性棟はかわいらしい飾り付けがしてあったりと、それぞれの利用者さんに合せて楽しく暮らしていただくための工夫が感じられました。

 最後は、いわき産業創造館『LATOV』で開催した、福祉の仕事合同就職説明会~ふくしのおしごとマルシェ~へ参加しました。
 高齢者施設や障がい者施設等を運営する17法人が出展した説明会では、バスツアー参加者の方も一般の求職者に混じって、いろいろな施設と話をしていました。
 また、説明会には県の移住コーディネーターさんと住まいコンシェルジュさんも出展され、参加者も、具体的な住まい情報や移住した際の支援の情報などを熱心に聞かれていました。

 本会では、これからも福島県相双地域等や福祉施設を知っていただくためのイベントの開催を予定しています。
 イベントの開催情報は、ホームページやSNS(InstagramFacebook)をチェックしてください。
 ⇒11.30郡山駅発着大熊コース―のバスツアー参加者受付中!!