ふくふくバスツアー(仙台駅発着南相馬市行)レポート
2023年7月20日(木)に、「福」島の「福」祉の魅力に触れていただくための、福祉のお仕事発見バスツアー(ふくふくバスツアー)を開催しました。
福祉のお仕事を探されている方はもちろん、移住に重きを置いてツアーに参加された方など様々な方にご参加いただいたツアーのレポートをお届けします。
参加者の皆様は仙台駅から南相馬市へ向かいます。
■特別養護老人ホーム梅の香
特別養護老人ホーム梅の香(以下、「梅の香」)は、南相馬市小高区に位置する介護施設です。
小高区は福島第一原子力発電所事故の時に避難指示区域に指定され、梅の香も休止を余儀なくされました。 避難指示解除後、2018年より施設を再開し現在は、約30名の方が施設で生活しています。
梅の香は、南相馬市内に4か所に複数の施設を有する社会福祉法人南相馬福祉会が運営しています。
南相馬市では大きな法人で、年代も10代~70代までの幅広い方が働いており、福祉の仕事が未経験や無資格の方であっても資格取得のためのフォローがあることや、手当や賞与など給与面でも安定しているなどの説明をいただきました。
梅の香は、中央部の交流スペースを中心に家のようになっている6つのユニットが繋がっています。廊下や共有スペースなどは広々とした作りで、自然の光が差し込み明るい雰囲気の施設です。
この日は、寝た姿勢のまま入浴できるシャワーバスや、移乗用リフトなどをご紹介いただきました。
中でも、利用者さんの居室のカメラと繋がるスマートフォンには参加者も興味深々でした。いつも繋がっているわけではなくて、利用者さんの状態に異常があった場合やスタッフを呼び出すボタンを押した場合に、居室内のカメラが作動しスタッフが持つスマートフォンに映像が送られることで、状態や緊急性を素早く判断できるようになっています。
お話や見学を通して、利用者さんの安全や暮らしやすさとスタッフの働きやすさのバランスを取りながら様々な取り組みをされていると感じました。
見学者の中には、「介護が必要になったら梅の香にお世話になりたい」といった感想も出るくらい、ステキな施設でした。
梅の香見学後は、昼食会場へ向かいます。
バスの中では、福島県相双地方振興局の移住コーディネーターである松本さんに、南相馬市の住宅事情のお話や歴史などもお話いただきました。
■昼食
昼食会場の食彩庵は旧松本銘醸の建物を再生した、野馬追通り銘醸館の一部です。
昼食を囲んだ後は、おのおの併設する蔵などを見学しました。蔵の中には、相馬野馬追関連の兜や装束などの展示もあります。
相馬野馬追は、相馬地域の伝統的な祭りで400騎あまりの騎馬行列や、甲冑を着けた姿で行う甲冑競馬は壮観です。
東日本大震災の混乱の中でも中止することのなかった程、相双地方の人にとって大切な祭りでもあります。
■福祉の職場 合同就職説明会
午後は、福祉の職場 合同就職説明会に参加です。
各法人・事業所のブースを回って、施設の概要や福利厚生などの話を聞く方もいれば、福祉人材センターやハローワークのブースで福祉の仕事について基本を確認する方や相馬地域全体の求人の傾向をチェックする方など様々です。
移住コーディネーターの松本さんにも、住宅支援の相談や再訪問の計画を依頼する方などの相談を受けていただきました。
最後は、相双地方の海沿いの景色を見ながら、浜の駅 松川浦へ向かいます。
自然豊かで温暖な気候の相馬地方で採れた魚介類や野菜、歴史ある店舗で作られたお菓子など、思い思いのお土産を買って帰路に着きました。